A1. 良質な脂質 “オリーブオイル”

オリーブオイルは、オリーブの実から得られる健康的な脂質です。

最高品質のエキストラバージンオリーブオイルは、オイルを変質させることなく、機械的、物理的に、搾っただけのもの。これは、欧州連合が採用している、国際オリーブ協会が定義した、理化学的検査基準を満たすだけでなく、認定テイスティングパネルに、「風味に欠陥がなく、完璧なフレーバーとアロマを備えている」と、判定されなければなりません。


▼オリーブオイルができるまで
最初の重要なステップは、オリーブの木からオリーブの実を集めることです。伝統的な収穫方法では、オリーブの木を揺すったり、枝を棒で叩いてオリーブの実を地面に落とします。

しかし、オリーブの実が地面に落ちる前に網で受け止めないと、オリーブの実に傷がついてしまい、それを潰すと質の悪いオイルになってしまうので、質の高いオイルを作るためには、オリーブを丁寧に摘むことが必要です。

摘み取ったオリーブを洗浄し、葉や小枝を取り除いたら、いよいよ破砕します。昔は石臼を使っていましたが、今はステンレス製のローラーが主流です。

その後、水を加えてゆっくりと攪拌し、油分を凝縮させます。最後に遠心分離機にかけて、水分を取り除いたら、オリーブオイルが残ります。


▼オリーブオイルの種類
すべてのオリーブオイルが同じものではありません。しかしながら、我が国日本は、国際オリーブ協会には加盟しておらず、日本農林規格による分類には、エキストラバージンという分類は存在していないため、「オリーブ油」と「精製オリーブ油」のみです。

以下、主要なものを載せます。

①未精製ポマースオリーブオイル:非食用です。品質が悪いので、摂取を避けてください。

ポマースオリーブオイルは、最初のオイル抽出(一番搾り)の後に残る固形物から抽出されます。このプロセスでは、石油系の化学溶剤、主にヘキサンと熱を使用します。

大豆油、ひまわり油、キャノーラ油など、ほとんどの種子由来の油も同じ方法で抽出されています。

②精製オリーブオイル:食用ですが、品質が悪いので、お勧めしません。

一般的には、腐って酸化したオリーブオイルを化学的・熱的に処理して、不快な風味を取り除き、遊離脂肪酸を中和したものです。

精製することにより、生産者は状態の悪いオリーブを使用できるようになります。この処理により、不快な味が化学的に除去されるため、他のオイルとブレンドされて、低品質低価格のピュアオリーブオイルとして、販売されています。

精製オリーブオイルは、エキストラバージンオリーブオイルが持つ健康上の利点をほとんど持たない、脱酸・脱臭など、化学的に激しく加工されたオイルです。精製オリーブオイルは、エキストラバージンオリーブオイルの魅力である、アロマや風味、色味にも欠けています。

③ピュアオリーブオイル:精製オイルとのブレンド
「ピュア」という言葉から、健康的なオイルと誤解されがちですが、精製オリーブオイルが約90%以上含まれています。ブレンドされるオイルには、エキストラバージンオイルやバージンオイルが使われ、その比率はメーカーにより異なります。一般消費者には、見分けが難しく、市場に溢れているオイルです。

日本の現行の表示法では、たとえエキストラバージンオリーブオイルという表現がされていても、精製オイルが混ざったピュアオリーブオイルである可能性があるため、注意が必要です。

④バージンオリーブオイル:相応の品質ですが、日本では非食用です。

未精製のオリーブオイルとしては、品質はあまり良くありません。化学的な精製はされていませんが、バージン・オリーブオイルは酸度が高く、官能検査で小欠点が認められたものです。エキストラバージンオリーブオイルと比較すると、大きな品質の差があります。

⑤エキストラバージンオリーブオイル:最高品質の豊かな味と香り

エキストラバージンオリーブオイルは、オリーブの実の搾りたてのジュースです。エキストラバージンオリーブオイルは、オリーブの実の搾りたての果汁で、味と香りが濃く、化学溶剤や工業的な熱による精製を行わずに作られます。世界中の、あらゆる業界から注目を集める、最も健康的な食用油です。

エキストラバージンオリーブオイルの製造は、一般に知られている以上に困難な作業です。木の手入れ、オリーブの収穫、摘み取りに始まり、すべての製造工程を徹底的に監視します。オーガニック栽培では、さらに手間が増えます。

機械による抽出の際には、常に27度以下の温度を保たなければなりません。また、ボトル充填後も、熱や光を避けて保存することが大切です。

エキストラバージンオリーブオイルの酸度は0.8%を超えてはならず、酸度が低いほど品質が高いと言えます。中には、酸度0.1%程度のものもあり、トップクオリティのオリーブオイルでは、酸度0.2%以下であることが多いです。(0.2%を超える美味しいオイルもあります。)

一方で、精製オリーブオイルは、酸度が極端に低いことも忘れてはなりません。(精製オイルの酸度は0.3%以下。)悪用されている場合もあり、単に酸度の数値だけでは測れないために、訓練されたテイスターやソムリエによる、官能検査が重要になります。

エキストラバージンオリーブオイルは、いつまでも「エキストラバージン」ではありません。完璧な保存状態であっても、オイルは数年かけて劣化し、新鮮さや味、香りが失われていきます。古くなったオイルは、もはやエキストラバージンではないこともあるのです。

▼『cultiba(クルティバ)』オリーブオイル
ウーブドットオンラインで取り扱う『cultiba(クルティバ)』オリーブオイルの生産者さまは、酸度0.1%台を毎年安定して製造しています。加えて、山上で、農地の自然な環境と、美しい景観保持とともに、樹齢100年のオーガニックオリーブを生産することで、複雑な風味をオイルに表現します。よって、品質保持機能にも優れる、正統派のオリーブオイルです。

ウーブドットオンラインでは、トップクオリティの生産と品質管理を、最重要事項としています。

 

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