こんにちは!『cultiba(クルティバ)』オリーブオイルの竹本です。
“味わう人”と“もてなす人”へ、オーガニックオリーブオイルを作って販売して、『人と環境にやさしい最高の食生活』をお届けしています。
今回は『家庭でオイルをどう保存するか』について。
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家庭での保存方法は、特に難しいことではありません。しかし、品質による耐性の差はもちろん、使用頻度(ボトル回転率、使い切るまでのスピード)にも関わるので、スペインでのエピソードを紹介します。
0点か100点かで捉えるのではなく、良い塩梅を見極めるきっかけになれば幸いです。
オリーブオイルは熱・光・空気(酸素)を嫌うため、家庭においては、「きちんと栓をした、遮光瓶にて、熱の届かない棚の中で保管する」が一般的な解になります。
ところが、生産者の自宅へ宿泊した際に目の当たりにしたのは、クリアボトル。さらに、よくある筒状の注ぎ口をつけたボトル。光も通せば空気もツーツーなのです。
当時、日本の一般論に染まっていた私の理解が追いつくはずもなく、問いただすと、
「確かに遮光瓶の方が好ましいけれど、使う時以外は棚に入れているからほとんど影響がない。空気に関しても、1ヶ月以内には使い切っちゃうから、酸化による品質の劣化を感じたことはない。」
という回答でした。
もちろん、世界最高峰のDOPプリエゴ・デ・コルドバの生産者であり、プリエゴ内でも2倍の価格で取引される品質であることは見逃せません。これは重要です。
ここで別の観点を確認したいのですが、毎日当たり前に使う中で、自分の味覚で良し悪しを判断している彼は、まさに理想の状態です。多くの日本人の参考になるのではと捉えています。
そしてこの一見遠くにありそうに見える理想形は意外と簡単に手が届くほど近くにあるので、クルティバオリーブオイルのお客様には漏れなくプレゼントしたいと考えています。
そもそも酸化に強い一価不飽和脂肪酸であるオレイン酸を主成分とし、良質なオイルには天然の抗酸化成分と言われるビタミンE(α−トコフェロール)なども含まれています。これら強者同士が互いに助け合って守りあっているから、良いオリーブオイルであれば細かいことを気にせず日常使いしても平気なんです。
毎日使っていることも安心感を高めてくれます。
科学的な裏付けも気になりますが、何より開栓後の風味の変化が物により様々だなぁと感じるのは、少し気にかけて経過観察をすれば誰でもわかります。
開栓直後に感動したと思えば数日以内にあの風味はどこへやら…というケースがあれば、刺々しい風味が数週間経ってまとまり始めたり…、最初は感じにくかったニュアンスの風味が後から出現するようなものまで…。はたまた開栓時に既に痛んでるなんてケースもあります。
クルティバオリーブオイルは、開栓から使い切りまでの風味変化を物語としてお届けできる作品に仕上がっています。
今回は保管についてなので、購入時のガイドラインは別の機会に譲りますが、消費者がコントロールできる範囲で考えると、保管の話は購入時から始まります。
改めまして、健康を大切にされる皆さまへのおすすめは、「しっかり栓をした遮光瓶で、熱から遠い棚の中」です。基本は変わりません。ありがとうございます。
補足)主成分であるオレイン酸の融点が13.4℃であるため、冷蔵庫に入れると少しずつ固まり始めるものもあります。よって室温の保管でOKですが、ベスト保管温度15~18℃といわれているので、ワインセラーや蔵がある方は、一部スペースをオリーブオイルにも使わせて欲しいです。
論文ベースでは、25℃保管でも、ポリフェノール含有量がじわじわ減少しているというのを確認しています。経験ベースでは、気温30℃を越え始めるとちょっと注意し始めるくらいが正確です。いずれにしても、買う段階で間違いがなければ、翌年の収穫期まではほとんど気にする必要はないのがエキストラバージンです。数年経っても、多少風味が衰えるにせよ痛むには至らない代物もあります。
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※告知:『cultiba(クルティバ)』オリーブオイル
ぜひ、メインオイル候補として“箱(6本入)”でお試しください!経験上、数ヶ月間で、高品質の基準を体得できる上、毎日が一層楽しくなります。
“数十万円”をかけて講義を受けるよりも、実践的に味覚が養われる方法として、おすすめです。良質な脂質は、美容と健康にも欠かせません。その良し悪しを自分で判断できると、悪質な脂質から身を守れるため、安心です。
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竹本(たけもと)
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