SHDについて(後半)

近年、アメリカやアルゼンチンなどで、生産性に焦点を当てた栽培方法に超高密植栽培法(SHD)があります。

本記事は2つに分けた記事の後半になりますので、前半を読んでいない方はそちらを先にお読みください。

前半では、その農法について触れています。<前半はこちらをクリック>

さて、後半に入ります。

普段、一般の方でオリーブオイルを品種で選ぶような方は少ないと思います。そしてそのような方には、持論があるかと思います。ここでは、品種まで見ない方に向けて書きます。

超高密植栽培に関して、品種の名前を1つだけ挙げさせてください。

「アルべキーナ」

一言で言うなら、甘めです。スペイン産でナッツ系の風味が特徴といえば、アルべキーナが筆頭かと。

なんだか、市場でもアルべキーナ種が目立つように感じ始めていた矢先に、ハッと気づいたことを紹介します。

実は、オリーブオイルの風味を知らない多くの日本人に、その風味を説明するのは難しいため、「甘い」という表現が人気かつ簡単なのかなと捉えていました。「甘い」という言葉から連想されるものと実際の風味とはだいたい異なりますが、甘みは風味のいち要素であり、間違いありません。

このアルべキーナ種は、実が小さく、実離れが良いため、大型機械で収穫する超高密植栽培にはもってこいなのです。そのため、実際に超高密植栽培の約80%に、アルべキーナ種が使われていると言われています。

実際、アルべキーナ種は美味しく、私も好きな品種のひとつです。しかし、アルべキーナ種のオイルは痛みやすいという側面もあり、パートナーのアイトールに言わせれば、メインに使うものではなく、他の品種のオイルにわずかに混ぜると最高に良いオイルができるといいます。(このブレンドも後にリリースするかも知れません。笑)

痛みやすいことを考慮するパートナーは、アルべキーナ種のみで製品化することを断固として却下するのです。

パートナーのような、人と環境にやさしいオイル作りに奮闘する生産者の活躍があっても、今後ますますSHDによるアルベキーナ種な増えてきます。個人的には、人と環境への影響の捉え方は、美意識による部分が大きいと考えています。

この増えるであろうアルべキーナ種に対して、日常でのアドバイスとしては、「100%アルべキーナ種は注意」の一言です。アルべキーナ種の風味が大好きな方はそれで良いでしょう。大切な注意点は、痛みやすいこと。(事実、オレイン酸の比率が少ないです。)すぐに使い切ることが念頭にあれば問題ないと考えます。

あとは美意識。生産者の顔や生産地の風景が見えるかどうかと似ています。

品種の特性の把握は難しいと思いますが、よく見る品種と好きな品種だけでも確認しておくと、より毎日が楽しくなります。好きな品種は好きなブランドでもあり、好きな生産者でもあり、好きな販売者でもあることは、また別の機会に。