027. ラベル上の表現は、透けて見える販売者を捉えること

 

こんにちは!『cultiba(クルティバ)』オリーブオイルの竹本です。

 

“味わう人”と“もてなす人”へ、オーガニックオリーブオイルを作って販売して、『人と環境にやさしい最高の食生活』をお届けしています。

 

今回は『表現:コンテストと認証』について。

約1分で読めます。

 

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ラベル上の表現について、予想外に長くなってしまったので、3つの記事に分けています。

 

表現については、自分で商品を取り扱うようになってから、非常に繊細な感覚で気になるようになってきました。商品開発をしていない先輩ソムリエさん以上の嗅覚が身についていると自負します。

表現については、たくさんの項目があります。ざっと思いつくだけでも、コンテストの受賞や認証、酸度、コールドプレス、早摘み、一番搾り、ノンフィルター、無濾過、搾油までの時間、成分の量、などなど。順に触れていきます。

 

まずコンテストについては、常に賛否両論があります。それはマーケティングのために利用される側面が常について回るため、全く利害関係のない第三者にチェックされているのかどうかが一点。そして、コンテストに出品されたオイルと、市場に出回るオイルが同じなのかが二点目。

例えば、有名コンテンストの一つ「マリオ・ソリナス」を主催する国際オリーブ協会自体が生産国のみで組織されていて、香川県独自の認証制度の認証機関も第三者を排除して組織されています。どちらも自らの関わる事業を伸ばしたい一心でしょう。なので、お金を払って参加するコンテストに、ミシュランガイドのような客観性は伴わない構造だと解釈しております。

とはいえ、全く信頼に値しないわけではありませんので、最後は自分で判断するという考えの上、参考します。しかしこれは、消費者目線というより、あらゆるブランドの出来が気になるプロ目線に近いでしょう。オイルの品質は毎年変わるので、毎年継続して受賞しているようなブランドは相応の評価に値すると考えています。

DOP認証はクルティバも取りたかった認証の一つ。費用が高すぎて、初年度は諦めました。元々DOPプリエゴ・デ・コルドバとして作っていたオイルなので、残念です。この認証について驚いたのは、販売量に応じて費用が増えること。認証チェックにかかる費用を請求されるのなら理解できるのですが、販売すればするほど費用がかかるという、まさに認証ビジネスとして運営されていたのです

 

二点目の、コンテストに出品されたオイルと市場のオイルが同じなのか問題は非常に残念ですが、オリーブオイル界隈ではよく耳にするトピックです。

コンテストへは、最も状態の良いものを送りたい気持ちはよくわかりますが、その程度により印象は大きく変わります。そもそもオリーブオイルは管理状態で大きく品質が異なるので、厳密にいうと、一本一本の品質が異なるので、客観的な判断が難しいです。

ここで押さえておく点は、一本一本品質が異なるのに、グローバルに展開するブランドがどうやって品質管理をするのかということです。流通量が増えれば増えるほど、栽培面積は広がり、風土の差異も関わるでしょう。収穫期までバラバラになると、もはや風味が変わります。

こうなると、同じブランド内で優劣が出て当然です。では、どこの国を優先してオイルを出荷するのか?桁違いの輸入量のアメリカには及ばないものの、日本は重要なオリーブオイル輸入国です。味のわかる地中海周辺国に対して、オリーブオイルの歴史が浅く味のわからない日本なのか、和食文化に支えられた繊細な味覚がある日本なのか。いずれにしても、インポーターと現地生産者とのパイプが重要であることは間違いありません。

少々長くなりましたが、コンテストや認証の表面的なラベルの背景には様々な要素が絡んでいることを感じていただきつつ、参考にしていただけたら嬉しいです。そしてこうした背景から、「信頼できる人から買うこと」というのが、ソムリエ界隈での結論になっています。

続きは別記事に譲ります。

 

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ぜひ、メインオイル候補として“箱(6本入)”でお試しください!経験上、数ヶ月間で、高品質の基準を体得できる上、毎日が一層楽しくなります。

“数十万円”をかけて講義を受けるよりも、実践的に味覚が養われる方法として、おすすめです。良質な脂質は、美容と健康にも欠かせません。その良し悪しを自分で判断できると、悪質な脂質から身を守れるため、安心です。

 

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竹本(たけもと)

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